バイバイ。
修二は優しいキスをしてくれた。

「…これで最後だね。」

修二の言葉で胸の奥が痛くなった。
唇に微かに残る温かさが、じんわりとしている。

「私、…修二と出会ったのは偶然じゃなくて必然だったと思うの。…そして、こうして別れるのも…。」
「…必然…か。俺が、…遥の事をこれからも忘れられないのも必然なのかな。」

悲しげな目で私を見る修二が、だんだんとゆがんできた。
目から溢れてくる涙が頬をつたう。

「ありがとう。」

ギュッと強く握った手が温かく、離れた瞬間、冷たい空気の中でぼんやりと温かかった。

ありがとう、修二。
私は、あなたが大好きでした。

バイバイ。
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