トナリの王子サマ
そして、再びキスをした。

今度は障害物が何もないので、キスに集中してしまう。


でも、熱は奪われるどころか、上がる一方で…


「いっ、伊吹?!」


キスが終わったときには、熱で気を失っていた。

成瀬くんはそんな私を抱きかかえて、ベッドへ運んでくれた。


そして、ここからは夢かもしれないけど…

おでこに感じた、やわらかい感触は…

成瀬くんの唇だったのかもしれない。


そして、成瀬くんは私が起きるまで傍にいてくれた。

そのあとは何もせずに、ただただ「バイバイ」って言って別れただけ。


…成瀬くんとの両想い。

それは、私と成瀬くんの、新たな物語の幕開けだった…

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