オコサマフレンチ【another】



しぃは俺の言葉に、ゆっくりと目を逸らすと恥ずかしそうに俯く。

もう一度、強くこの手で抱きしめながら好きだと言ったなら。
今よりもっと可愛い顔をしてくれるのかな。――なんて、やらしいこと考えてしまう。








「...もう一回...」


「え?」






「葉ちゃんの、さっきの深いフレンチキス...もう一回して?」
















...あぁ〜もう、この娘は。







もう一度熱い唇を押し付ける前に見えたのは、初めて見る泣きそうなのに、嬉しそうな君の大人びた表情で。


ゆるゆると、無意識に口角は上がる。




(だって、お子様な君も大人な君もどちらも...俺には魅力的過ぎる)




余裕が無いのは、きっと俺の方で。

これから、そんな年下の君に翻弄されるのも間違いなく俺なんだと思うと何故か無性に胸が痛いくらい嬉しくなった。






オコサマフレンチ【another】


Side you



End.








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