誘拐 ―おまえに決めた―


数日経っただろうか。





相変わらず、日がな一日床に寝かされている。

腕は拘束されたまま。



男たちが生活する、別の部屋の様子は分からない。


たまにドアが開くと見える光景と、ドア越しに響く声以外に私には情報がない。




ここは窓もなくて時間の感覚もないから、実際何日経っているのか。

いや、もしかしたら何時間かなのだろうか。



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