天国への階段 ―いじめ―
壊れたロボットのように「むかつく」を繰り返した麗子の頬に、スッと涙が伝った。
「本当に独りなのはあたしなのよ……
あんたのまわりには人がいる。
だから奪ってやりたかったのよ!!!!
全部全部…………
全部……」
全部言って疲れたのか、床に座り込んで、麗子は小さく嗚咽をあげながら泣いた。
親のことにちょっと触れただけで、こんなに癇癪をおこしてしまうと思わなかった。
それほどに親を気にして、親に心を痛めているのだろうか。