天国への階段 ―いじめ―
「麗子は独りなんかじゃないよ」
英子の言葉に、麗子は英子をしがみつくように抱きしめた。
「……英子……っ!
ごめん、ありがとう……。
あたし………………、あたしっ
英子がそんな風に思ってくれてるなんて知らなかった……」
謝られたって、簡単に許せるとは思わなかった。
でも、許すとか許さないとかじゃないと思う。
やっと、あたしも麗子も、独りじゃないと思えた。
それだけで、良いんだと、思う。
あたしにはまりあがいるから。
それだけで、良い。