19の夏~私の愛した殺人鬼~

「どこかその辺で止めてくれねぇか? ヤニが足りねぇ」


「あと少しでつくんだから我慢しろよ」


 そうネコに言われると、

「1時間も我慢したじゃねぇか!」

 と両手で頭をかきむしる。


「タバコは百害あって一利なしですよ」


 と、運転手の幸也も車を止めてあげようなんて気持ちはさらさらないようだ。


 助手席の沙耶香は楽しそうに笑い声を上げる。


 年下のガキ共に完璧からかわれているのがわかったのか、冬我はムスッとした表情のまま窓の外へ視線を移した。
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