19の夏~私の愛した殺人鬼~

「行くぞ」


「……ふえ?」


 まだ口に肉が残っていて、間抜けな返事しかできなかった。


「次は飯田昌代の働いていたキャバクラの方だ。さっさとしたくしろ」


 突然そう言われて、藤堂は口の中のものをゴクンッと飲み込んだ。


「でも、さっきはもう引っ張り出したりしないって!?」


「うるさい。事件は刻一刻と形を変えてるんだ!今やれることをやらないでどうする!」


 新田にそう怒鳴りつけられて、藤堂は今にも泣きそうな顔になる。


 ……怒鳴られたからではない。まだ牛丼が3分の1ほど残っているからだ。

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