19の夏~私の愛した殺人鬼~
「ネコが、親に捨てられた理由そのものだ」
やがて、真暗なモヤは晴れて行き、ネコの表情も和らいだ。
まるで夢でも見ているようだ。
そう思い、幸也は自分の頬を思いっきりつねってみた。
当然ながら、痛い。
「もう大丈夫だぞ」
ネコがそう言い、こちらを振り向く。
しかし、その両目は閉じられていた。
「第三の目を使うとき、他の目は機能を停止する。
でも、ちゃんと見えているから安心しろ」
説明をしながら、冬我がネコに近づいていく。