一途なカラダ。
「えぇーじゃないの!
あなたこの間のテスト158人中88番だったんでしょ?
半分にも入ってなかったじゃない。
このままじゃ行きたい大学だっていけないわよ。」

「はい、はぁーい。」

「返事は一回でいいの。
じゃ、それだけだから。」

バタン

そう言うとお母さんは部屋から出て行った。

にしても、家庭教師かぁ。

そんなの、慶斗に頼めばいいのに。

彼氏なんだし。

幼馴染み、なんだし。

双方の親だって公認の仲なのに。

なんて、無理か。

慶斗は医者になる為に必死で医学部に通ってるんだもんね。

バイトだって忙しいし、勉強だって大変みたいだし。

そんな中であたしと会う時間を作ってくれてるんだもん。

これ以上負担になりたくない。

だけど、家庭教師ってきっとこの部屋に二人きりでしょ?

女の人ならいいけど、男の人の可能性だってある。

そうしたら慶斗、どう思う…?
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