俺のワケアリ彼女
静かに呟いて玄関のドアを閉めた。
涼が住むのは紅ちゃんと同じところ。
階が違うらしいけど。
下に荷物を持っていくと紅ちゃんがいた。
「じゃ、行くょ?」
「はぃ」
車に乗った。
先生と一緒じゃない。
だんだんと実感してきた。
マンションにつくと部屋の番号を教えてもらった。
紅ちゃんは仕事に戻ってしまった。
「・・・・」
ひとりで階段を上がって部屋の前で鍵を開けた。
入るとそこは知らない部屋。
何もない部屋。
ただ冷たいだけの部屋・・・・。
「・・・」
少しびくびくしながら部屋に入る。