ボクは誰?
四人で川から上がり、

雅史と晃は濡れたまま。

ボクも濡れたけれど、

あの後は史佳の横に座って、

ずっとおしゃべりしていたから、

この炎天下のおかげで乾いてた。

史佳は足を濡らしただけだから、

そのままミュールを履くだけだった。


再び電車に乗る。

電車の中のエアコンが心地いい。



「じゃあ、今度会う時は学校だな。」


「そうだな。高橋、また学校で会おうな。」


「ああ。またな。」


駅で別れた。

ボクと史佳は一緒に帰る。


「すっごーく楽しかった!不思議だね。特におもしろい場所でもないのに、川に入ってただけなのに、こんなにも楽しいなんて。」


「そうだな。」


「たけ…晃君って、楽しくて優しい人だね。」


「ああ、時々軽い奴だけどな。」


「そうなの?」


「ああ。でも女子にはモテる奴だよ。」


「そうだよね。うん。わかる気がする。」



一抹の不安がよぎる。





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