ボクは誰?
『有希。このメールを読んでるってことは、もう退院したんだね。おめでとう!本当はお見舞いに行きたかった。でも断られたし、私も有希に申し訳なくて、どんな顔で会えばいいのかわからなかった。ただ一回だけ話すチャンスをもらって、それで病室で話ができたよね。眠っていた時の有希は、すっごく苦しそうな顔をしていた。ごめんね。何も力になれなくてごめんね。』


読んでいるうちに、

ボクは涙がこぼれ出してきた。


『有希。今まで本当にありがと。ずっと淋しかったけど、有希がいつも図書館や本屋に付き合ってくれた。夏休みは毎年田舎に一緒に連れてってくれた。そして大貴と別れた時もそばにいてくれた。いっつも有希に助けてもらってたね。いっつも有希がそばにいたんだね。嬉しかったよ。』




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