ボクは誰?
「実はね、有希だから話すけど、大貴にも電話したの。そしたら、

『お前一人でそこにいたらあぶねーだろ?今から行くよ』って言ってくれたの。」


そう言いながら顔を赤らめる史佳。


大貴、

史佳を意識するように、

なってきたのかもな。

なら、



ボクはいない方がいい?


「それで史佳は何て返事したの?」


「『今夜は家に帰るから大丈夫』って、嘘ついちゃった!」


そう言いながら、

舌をペロリと出した。



そんなささいな仕草が、

ボクの胸を、

切なさでいっぱいにする。



史佳。


ボクは、

親友以上にはなれないのかな?



ああ、


なぜボクは女なんだー!




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