好きを私にください。

Lesson1 理科

・。+* 明海 *+。・ 


「分っかんない!!!」


あたしは頭を抱えながら机に突っ伏す。


「諦めの早いこと。」


とムカつく発言をかます先生。


「ウッザァッ!!!」


あたし、菅田 明海(カンダ アケミ)。
中3、受験生。


「は?アンタ先生に向かって何言ってんの?」


って意地悪な顔して言う先生。


「だって先生、先生って感じしないもん。」


この人は高里(タカサト)先生。


塾の先生で、理科担当なの。
まぁ、数学も教えてたりするんだけど…。


「アンタねぇ…。」


だって本当の事だもん。

まだまだ高校生って言っても通用しそうな中身してる先生。


まぁ、外見は高校生には見えないけどね…。

というか、スーツにYシャツにネクタイっていう格好、見慣れちゃったしね。


「じゃなくてさ、分かんないの。」


って理科のテキストを指差しながら言うあたし。


「ん?どこ?」

「②の(1)~。」


なんだかんだで優しく教えてくれる先生。


「にしてもさ、アンタ本当に理科ダメだよな~。」

「うんッ。大っ嫌いだし☆」


そう、あたし、学校のテストでは5科で普通に400点超えるんだけど、理科の点数がヤバイ。


「理科面白いじゃん。」

「どこが!?」

「科学とかヤベェじゃん。」

「ないない!!1番面白くないって!!!」


あたしたちはいっつもこんな会話してる。
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