信仰者
         *


「おはよ、お母さん」

真奈美が台所で朝ごはんを作っていると、一人娘の千絵が2階から降りてきた。
真奈美は階段の方を見た。


「おはよう」

そう笑いかける。
千絵も微笑んだ。

そうしてすぐにリビングで新聞を読む治男のところへ向かった。
治男は真奈美の夫で、千絵の父だ。



千絵は昔からお父さんっ子だった。
治男はいつも仕事で忙しく、家にいることは少ない。
そのため、千絵が小さい頃から休日は家にいて、たまに家族でどこかへ出かけたりもしていた。

今もその習慣は変わらないが、いつの日からか、真奈美は家族で出かけることに参加しないようになっていた。


それは真奈美が治男を愛せなくなってしまったからだった。
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