この隙間、僕の存在。
Ⅱ 過去
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――――――――――――――

死ぬ前の俺はバスケ部だった。


「んじゃ、俺たち全員で全国1位なるぞ――――!!」

『オ―――――!!』


先輩のかけ声にあわせ、全員が声を出す。
これで形上部活の時間は終了だ。

だがダムッ、ダムッとボールをつく音は止まない。
もちろんそれは俺も同じ。

自分で言うのもなんだがこれでも俺は1年にしてユニホームも貰い、このインターハイ準決勝にも出させてもらえる。

俺のポジションはC。もちろん試合に出たくてもそれが許されない人たちも多くいる中、俺の先輩や大人たちからの扱いは「期待の新人」だった。

だからそんな周りの声に俺は精一杯応えていきたいと思った。し、それが自分にはできると思っていた。


「夏生、お前ずりぃよ」
「はははっ。んなことねーよ。それだったらあいつ等もだろ?」

と、言ってみても1年でユニホームを着ているのは俺だけ、というわけではなく。


俺のほかにあと2人、いた。



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