1970年の亡霊
「まだ完全に解析出来ていないんだけれど、ここ」
指し示した画面のカーソルは、2010/9/10の日付を映し出している。
「これは?」
「簡単に説明すると、特別なソフトを使って、不正アクセスして来た相手先を探知しているの。それで、ここに表示されている個体番号、これはハッキング乃至は不正なアクセスをしようとしているコンピューターの認証番号なんだけど、同じ番号のものが頻繁に出て来ているの」
「つまり、これがホシという事か?」
「まだはっきりとは言えないけれど、ほぼ間違い無いでしょうね」
「頻繁に、と言っていたがいつから?」
再びカーソルを移動させる三山。スクロールされた画面に、2010/3/8と出た。
「この日からなんだけど、そんなに頻繁じゃないの。それが四月辺りから極端に増え始め、八月から九月十日までの一ヶ月は、ほぼ毎日。多い時は一日に十回以上も」
「怪しいのは、この個体番号だけかい?」
「ううん。もう一つあるけれど、そっちはそれ程多くないわ。八月の末から、約二週間の間だけ」
「この個体番号を遡ると、相手が判るという訳だね?」
「ええ。今その解析の真っ最中」
「どれ位で判る?」
「このまま残れと言われれば朝方までには」
「無茶しなくていいぜ。時間も時間だから、官舎まで送るよ」
指し示した画面のカーソルは、2010/9/10の日付を映し出している。
「これは?」
「簡単に説明すると、特別なソフトを使って、不正アクセスして来た相手先を探知しているの。それで、ここに表示されている個体番号、これはハッキング乃至は不正なアクセスをしようとしているコンピューターの認証番号なんだけど、同じ番号のものが頻繁に出て来ているの」
「つまり、これがホシという事か?」
「まだはっきりとは言えないけれど、ほぼ間違い無いでしょうね」
「頻繁に、と言っていたがいつから?」
再びカーソルを移動させる三山。スクロールされた画面に、2010/3/8と出た。
「この日からなんだけど、そんなに頻繁じゃないの。それが四月辺りから極端に増え始め、八月から九月十日までの一ヶ月は、ほぼ毎日。多い時は一日に十回以上も」
「怪しいのは、この個体番号だけかい?」
「ううん。もう一つあるけれど、そっちはそれ程多くないわ。八月の末から、約二週間の間だけ」
「この個体番号を遡ると、相手が判るという訳だね?」
「ええ。今その解析の真っ最中」
「どれ位で判る?」
「このまま残れと言われれば朝方までには」
「無茶しなくていいぜ。時間も時間だから、官舎まで送るよ」