蓮の苦悩
水野は黙ったままだった


"なぁ まだ恋愛するの
怖いのか?"


"岡嶋君に裏切られ
るんじゃないかって
不安な訳では無いの

田崎君達にあんな事する
女だよ?
私…性格悪いから
きっと嫌気さすよ………"




"馬鹿だな お前
俺が何年お前を
見てきたと思うの?

富浜署にいた時から
ずっとお前が好きで
告白しようとしたら
お前俺の上司と婚約…

俺さ、お前がアイツと
付き合っていた事すら
知らなくて…最悪だった

俺スゲー辛かったんだぞ
お前が幸せになるなら
って諦めたのに

あの野郎〜…
俺頭にきてあいつに会って
殴ったんだ

沙織…富浜の事は
お前は全く悪く無いからな
あいつが悪いんだ

田崎の事は
俺が話しをつける
二人で謝りに行こう

だから………

俺の所に来い"


彼女は泣いていた
まだ戸惑った目をしている

コクンと頷き

彼女の細い腕が
俺の背中に周り
ギュッと抱きしめてきた


"岡嶋君…"


俺は水野の唇にキスをした

"沙織…
やっと俺のものになった

大切にする"


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