This is us



「そっか…でも焦る必要はないよ」


「あぁ…」


けれど、少しずつ気付き始めているのかもしれない。


心を占める小田切の存在に…


「じゃ俺戻るわ!トイレって言って抜け出してきたからさ」


佐々木が後頭部を掻きながら、悪戯に笑う。


「おう、ありがとな」


「いいって!あ、ちなみに蓮ちゃんは具合悪くて保健室で寝てるって言っといたからよろしく〜」



起き上がった俺に、佐々木がブイサインをして教室へと戻って行った。



少し、気が楽になったと思う。


再び静寂に包まれた中庭で、俺は終業のチャイムが鳴るまで瞳を閉じた。



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