恋のチョコレートマジック
「おはようママ」


「あらすみれ、今日はちょっと起きるの遅かったんじゃない?」


「うん、アラーム設定するの忘れたんだぁ」


私とおしゃべりしててもママは何かを作り続けてる。


「ねぇ、それ何作ってるの?」


「これはね、パウンドケーキよ。ママ今日お友達のところに行くから、お土産に持って行こうと思って」


パウンドケーキ!
ママの作るお菓子も美味しいんだよね〜。


私の顔よっぽど物欲しそうな顔になっていたのか、ママが笑いながら言ってきた。


「ちゃんと多めに作るわよ。お友達の恵美ちゃんも連れてらっしゃいよ。」


恵美ちゃん、とは私の親友で中学校からずっと一緒。もちろん秘密のことも知ってる。


「うん、学校終わったらすぐ帰るよ。じゃあ行ってきまーす!」
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