彼奴、依存症。
あたしも我慢できずにカチンときた。
(苛ついてんのはこっちの方なのに…!)
「だから、ハッキリ言いなさいって言ってるだけじゃない!」
「うっせぇっつってんだろ!?」
神田叶夜は全身に力を入れてあたしに言い放つ。
「だからな、お前だからな、神田って呼ばれなくねぇんだよ」
鈍感なあたしはその言葉の深さと神田叶夜の気持ちに気づかず平然と訊く。
「どうしてよ?」
神田叶夜は髪を片手でクシャクシャっとする。
苛立つのも無理はない。