”ただ、愛されたかった…”
「ごめ~ん、遅くなって。」
居酒屋の外まで、圭の声が聞こえていた。かなり、盛り上がっている。
「あれっ、美樹ちゃんって子は?」
「ごめん、ちょっと調子悪いみたい…。又、次の機会…かな?」
「な~んだ、俺、楽しみにしてたのに!瑠理だけかよ。」
圭がわざと、すねた顔をしてる。
「私だけじゃ、いけないのー。」
瑠理もふざけて、圭に言い返す。
少し、離れた所で、ゆかりが雄二と、ビールの一気飲みをしている。
沙織は、あまり強い方でないから、酔っ払った顔をして、笑っている。
「無理してない?美樹ちゃんの事。」
瑠理の隣に座っていた茂が、そう聞いてきた。
「…うん。ちょっと性格がまだ、把握できてないんだ…。」
「あんまり、頑張りすぎるなよ。」
「…ありがとう。」
茂の言葉は、嬉しかった。
「ねぇ、美樹ちゃんって、どんな子なの?」