”ただ、愛されたかった…”
「瑠理、学って人から、電話あった?」
夏美に聞かれた。
付き合ってる事、なかなか言い出せなかった…。
「…うん、夏美…本当に、ごめん。私…付き合う事にしたんだ…。」
その日は、すごくいい天気で、二人は、歩道橋の上にいた。
昼の陽射しが、夏美の顔を照らしていた…。
「…そうなんだ…。告白されたの?…私も、好きだった…。なんか、そんな気
してたんだよね…。」
夏美は、瑠理から少し離れた場所で、眩しそうな目をしながら、
辛そうに言った。
「うん…告白されて…夏美の気持ち知ってたけど、…本当、ごめん」
瑠理は、夏美の顔をみるのが、辛かった。
「…いいんだって!悔しいけど、しょうがないじゃん!でも、ちょっと惨め…」
夏美は、少し複雑な気持ちを交えながら、了解してくれた。
夏美は、自分の気持ちを、とぎれとぎれでも、話してくれる。
多分、瑠理より、ストレートだ。
学と付き合う事で、夏美との関係が、壊れる事は、少しもなかった。
その頃の瑠理にとって、夏美は、同志みたいなものだった…。