ゴシップ・ガーデン
初対面の人に
なんで話しちゃったんだろうって、
話しながらも思ったけど、
話してしまった。


たぶん、
あたしのこと否定せずに、
聞いてくれそうな安心感が
あったから。



そう、今も変わってない。

この人、話しやすい。


茶化したり、
面白がったりしない。


じっと見つめて
静かに受け入れてくれる。

年上だからかな?




「ヒオカ先生の前だと、
あたし口数多くなっちゃうみたい」


「僕でいいなら
いくらでも聞くよ」



夕暮れに
サックスの甘いメロディーが
胸の奥に響いて、

あたしは思った。



…もっと、一緒にいたい。







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