からっぽ
「海(かい)君!」


静かな休憩室に声が響いた。


「おはよう☆」

声の方に振り向くと、寝坊して急いで来た感丸出しの蛍菜(けいな)が立っていた。

「んっ、おはよう」

低血圧な俺が弱々しそうに答えると、元気いっぱいな笑顔で

「眠そうですね、もお朝ですよ☆」

朝からのくだらなトークにのる気にもならず

「ほんと、お前って…」

と返事にならない返事を返し、一日が今日も始まった。

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