一番星
「ごめん好きな人が出来た。別れよう。」
当然彼女が反発するのはわかっていた。
「なんで?そんなの許せない。どこで知り会った子なの?」
興奮気味に訴えてくる彼女。
ちなみに、俺と彼女の高校は別である。
用意していた言葉で返事をする。
「同じクラスの子なんだ。お前とは学校ちがくてあんま会えない間にいつの間にか好きになってた。」
彼女が何か言いたげな顔をするが無視して続ける。
「その子、最近お母さんが病気で亡くなって、精神的に病んでるんだ。俺、支えたくて。」
大人な彼女。
こう言えば諦めると思っていた。しかし、普段の彼女からは想像出来ないような言葉が出できた。
「母親一人なんたって言うの?父親がいるでしょう?私なんか……」
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