亡國の孤城Ⅱ ~デイファレト・無人の玉座~
………北へ進む度に、気温は徐々に下降し、吹雪は勢いを増し、小さな嵐の数が増えている。
獣道さえ見当たらない大地が、永遠と広がっている。
困難を極める道が、続く。
……得体の知れない気配が、風に混じって渦巻いている。
………今まで何とか危険を避けて旅を続けてきたが………ここから先は、避けられないかもしれない。
未踏の地。
まだ距離はあるが…。
………『禁断の地』は、もう近い。
「―――………………弓張り月まで………あと……」
―――…一週間。