ツインの絆
「どうかなあ。俺にはよく分からないけど… 

あいつは今まで真面目一辺倒だったから… 

あ、ごめん。君には関係無いからね。」



大輔は顔もすぐには思い出さなかった少女に、つい自分の不安な心を出そうとして、
慌てて言葉を切った。


確かにあの怪我から始まった事かも知れないが… 
それは単なるきっかけにしかすぎず、本質はもっと深いところにある。


孝輔がアキに惹かれたのだって、ラブホテルへ行ったのだって、

あの母への思慕が拭い切れていないのだ。


口では何と言っても,孝輔は俺とは違っていたのだ。


大輔はそんな風に考えるようになっていた。




「あの… 」




またいきなり黙り込んでしまった大輔に、春香が怪訝そうな声を出している。




「あっ、いけない。
俺って… 坂上さん、今日はちょっとすることがありますので。
孝輔も一緒です。

だから、また今度、こっちに来る時に連絡してくださいませんか。

俺たちもゆっくり話をしてみたいし… あ、孝輔だけが良いですか。

うちはここんとこちょっと取り込んでいますので… 出来たら来週ぐらいに。
あ、これがうちの電話番号です。

すみません、せっかくいらしてくれたのに。」




と大輔は意味不明のような言葉を口にして、春香をまじまじと見た。


決して美少女と言う感じではないが、誠実そうな感じが滲み出ている。


孝輔にはこういう人がお似合いだ、と考えながら,
大輔自信も好意を感じた。


しかし今は… 


そして、来週末ぐらいに、と気の長い約束を交わして大輔は家に駆け込んだ。


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