《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
デザインは何ページかに渡って、
10パターンちょい描いてある。


爽介は真剣な瞳でひとつひとつを
じっくり見ながら、ゆっくりと
ページをめくっていった。


その間、厨房には張りつめた沈黙が流れる。


緊張しまくりのあたしが見つめる
中、爽介は最後のページを見終
わると、開いたままでスケッチ
ブックをそっと調理台の上に
置いた。


そして、あたしの目を見て――、


「なんか、くすぐってーな」



―――え?


くすぐったい?



それが、デザイン見た感想?


「ゴメン、イミわかんないん
だけど」


「イヤ、お前ってさ、そんなに
オレのこと好きだったんだなー、
って思って」



「――――は……!?」



心臓がゴムボール並に跳ね上がる。


言葉が出ないあたしに、爽介は
さらにイタズラっぽい笑みを
浮かべて、


「よく出てるよ。

お前の『恋心』が♪」
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