《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
「詳しくはわからない。

ボクはホールでお客様の相手を
してたから。

カウンターにちょうどアリィが
いて、注文を受けて。

その後ふたりで店の外に出て、
何か話をしてたんだけど……」


「ふたりで話を……!?」


――って、一体ナンの話だよ?

オレならともかく、なんで亜莉紗
が矢崎サンと――?



理由なんて全く想像もつかない。


でも――亜莉紗は形の上では
ただのサポートチームの一員だ
けれど、実際にはもっと微妙な
立場だ。


実は社長の娘であり、デザイン
協力者であり。


そしてほかならぬ、自分の恋人
――。


何をとっても、あまり好ましい
理由があるようには思えなかった。


心にかかり始めた薄暗い雲に、
蓮の言葉が追いうちをかける。


「戻ってきたとき、アリィの様子
がなんか普通じゃなかったんだ。

後で一緒にカウンターにいたコに
聞いたら、『なんでもない』って
言ってたらしいんだけど」
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