《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
鈴原さんっていうのは、サポート
チームの最後のメンバー――爽介
の専門学校時代の恩師って人。


でも、あたし達は爽介から名前を
聞いてるだけで、今日が初対面。

……どんな人なのか、ちょっと
ドキドキだったりして。


「あ、イヤ、今日は連絡はとって
ないんスけど。

多分もう着いてると思いますよ」


目の前のビルをクイクイッと親指
で示しながら答える爽介。


「そうか。じゃあ行くか」


軽く頷いた新条さんを先頭に、
あたし達は再びゾロゾロと歩き
出して――エレベーターで、
事務局が入ってる階に到着した。


と。


エレベーターを降りた正面の壁際
に、休憩用なのか何脚か椅子が
備えられてて。


そこに、中年の男の人がひとり、
座ってる。


本を読んでたらしいその人は、
エレベーターから出てくる人の
気配に顔をあげ……、


「やあ、待ってましたよ」


あたし達に向かって、にこやかな
笑顔でそう言った。



――もしかして、この人が……?
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