秘 め ご と 。
「冷徹ってさあー…何か最近優しくねえ?」
隣の席の綾瀬くんがやっと話しかけてきた。…ここ数日は、ぷんすか状態で私が話しかけても無視してたくせに…。
「だからね〜。良いことあったんじゃない?」
「冷徹が優しいって…さては、彼女でも出来たか!?」
あは、
ちょっと笑えないかなあ〜
「…俺、聞いてみよっかなあ!今ならいける気がするっ」
綾瀬くんは、勢い良く立ち上がると足早に、教卓の前で生徒と話す先生の所に向かおうとする。
あ…!
ちょっと
引き留めようと手を伸ばそうとしたが、先生と目が合ったため諦めた。
先生の前で男に触るのはNG。…先生の前じゃなくてもだけどね。
何やら、先に話していた生徒を押し退けて先生と話してるみたい。
んー……。
気になるけど、先生の話し声はこっちまで聞こえない。…綾瀬くんのはバリバリ聞こえるんですが。
5分程で話し終わったらしく、不服そうな綾瀬くんが戻ってきた。