秘 め ご と 。
━トゥルルル…トゥルルル〜♪
「那菜〜!電話出てくれない?」
「はーい」
ソファーに座ってテレビを見ていた私は、受話器を手にする
今は…11時か
こんな時間に誰だろう?
『…夜分遅く申し訳ありません。星条高校の木崎と申します』
木崎……って、先生?
どうしたんだろう…??
『先生…?』
『あ?…何だ。片桐か』
何だって…失礼だな〜
電話の先生は初めてだ
『…お前、怪我したらしいけど。平気か?』
あ…。
それでわざわざ…電話してくれたんだ
『大丈夫です。…あの、先生…っ』
『ん。どうかしたか?』
『…大好きです』
―私は、先生の声を聞いた途端思わず言ってしまうほど先生を好きになっていたんだ
『馬鹿…。わかってるっつの』
先生の少し嬉しそうな声も、照れ隠しに強がる所も…
『先生は、言ってくれないんですか…?』
『はあ…?ったくー。…愛してる!じゃあな…っ』