秘 め ご と 。
コーヒーを飲みながらソファーに座る先生。
…自分の家じゃないのに。
呆れながら、私のことを見もしない先生の隣に腰を下ろす。
「せーんせ」
「……。」
「あ き ら せんせ。」
━ガタッ
先生がコーヒーのカップを置くと同時に音を立てるソファー。
いつのまにか、私の視界を先生で遮られる。
「暁って呼ぶな。」
先生は、名前で呼ばれるのに弱い。
不機嫌そうに見せてるけど本当は、少し照れてる。このことも私だけが知ってる先生の秘密
そのまま私に覆いかぶさろうとする先生に聞いた。
「…先生。いつまで続けるの?」
いつもなら、キスで塞いでくる先生も動きを止めて真っすぐ見つめてくる。
「なんで聞く?飽きたか?」
「ううん。ちょっと気になっただけ。なんで私を抱くのかなあって」
先生は、珍しく少し寂し気な目をして
私に啄むようなキスをする。
「…そんなの。好きだからだろ」
…へえ。
なんとなくは、わかってはいたけどな
素直に嬉しい気持ちと罪悪感とで半分ずつ
先生は
私が好き…。
私を想って抱いてくれるんだ