君の隣で
先生の説明が終わり、入学式をやる体育館に向かった。


私たち、全クラスのみんなは出席番号順に廊下に並び始めた。


私は、6年ぶりの入学式にとてもドキドキしていた。でも、結局はきっと、長い話ばかりだと私は思っていた。



1組から、体育館に向かって歩いていく。階段は行きの上りよりも、下る方がとても楽だった。


リズムにノリながら私は階段を下っていく。


窓から入っていく光がとても心地よい。

歩いて行くうちに学校の色々な事がわかっていく。そんなことを思っていると不安だった中学校生活がだんだんウキウキになってきた。


すごく楽しい。多分、学校生活でこんなことを思ったのは、初めてだった。
それでも、無言のまま、体育館についてしまった。



そして、前から順番に体育館の入り口に入っていった。とてもドキドキした。

だんだん入り口に近付いていく。きっとこれから、夢のような中学校生活が始まるのだろう。そう言い聞かせ、体育館に一歩足を踏み入れた。


すると、本当にみたことのない光景が見えた。
そこには、たくさんの保護者たちがいた。

私はさすがにそれだけでは驚かない。

私が驚いたのは、左側に居る、学生服を着て、さまざまな楽器を持っている人たちだった。


いろんな人がとてもきれいな音色で楽器を演奏している。とても難しそうな曲なのに、余裕そうに、簡単そうに演奏していた。


私は一瞬にして魅了されていた。

ずっと、ずっと入学の始まりから、終わりまで・・・。
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