俺とユキ
2010年7月20日15時 都内とある喫茶店――――

俺は遅めの昼食をとっていた。というのも打ち合わせ(中身の無い)が時間がかかり
やっと休憩になったためだ。
俺はいつもここで一人で昼食をとることにしている。

一人の昼食には理由がある。落ち着けるというのがあるのと
今の職場の同僚とはどうも馬が合わないという2点だ。
奴は口を開けば「女」のことばかり話す。

関係を持った女性の人数自慢、今の彼女自慢、挙句には彼女の居ない男は
生きている意味が無いとまで言う。

俺には到底理解ができない。
経験人数が多いほど、オマエは病気持ちの可能性が高いんだな可哀想に、とすら思えてしまう。

俺はというと奴の言うのが正しいのなら、生きている意味がない状態である。


俺は疾うの昔に「恋愛」というものを置いてきた。

25年間生きてきて、一度だけ・・・たった一度だけ恋をした。

だが、気づいたのが遅かった。

悔やんでもしょうがない。そんなのはわかっている。でも
それがあったから、あるから、俺は今でも新たな恋を見つけない。したくない。
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