先生の秘密
第十章 生徒会長の秘密発覚



あの後、先生は例の双子を連れて帰って行った。


あまりに突然やって来て、突然消えたものだから子供達も最初は戸惑った様子だった。

まるで嵐だ。


私と聖とはつかも、同様に施設内でたっぷりと子供達と遊んで、寮に帰ってきた。


シスターは何度も、ここは自分達の家なのだから遠慮せず泊まっていけばいいと言ってくれたのだが、いくら育った施設といえど、やはり卒業した場所にいつまでも留まり続けるわけにはいかない。


霞さんもいないのだし、これ以上居座る理由もなかったから、そそくさと寮に戻ったのだ。


施設はあくまで施設であって、決して自分の帰る場所だと甘んじてはならない。


それが、霞さんの言い分だった。


今よりももっと厳しい目をした霞さんは、自分が帰る場所は自分で作るものだ、それは家族であっても、恋人であってもいい、それは君自身が決め、君自身が戒めることだ、そう言って私を施設に入れた。


当時は、霞さんの言いたいことの半分も理解できなかったが、今ならば分かる。



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