先生の秘密



「そんな。よし、京都に行こう、みたいなノリで言われても」


「あれ?」


「全部声に出てたぜ相棒」


ギギギ、と首を回して親友の姿を捉えるとフッフッフッと不気味な笑顔を浮かべるはつかがいた。


今ならお化け屋敷でメイクなしでお化け役できると思うぜ相棒。


「何で私じゃなくて青葉なんじゃこの裏切り者ぉー!」


「知るかっ!私だって朝から散々な目にあったんじゃい!」


「アンタ達見てたら本当に女子なのか疑わしく思えてくるわ」


「随分と楽しそうだな」





…………。


……………。


………………。


…………………。


……………………。





「キャーーーー!!!!!!!!」


「よっしゃああキターー!!!!!」



「噂をすれば何とやらってやつね」


「あれ?」


「今はまだ式の最中だぞ。静かにしなさい」


「はーい!」


みんなの周りでハートが散っているのは確実に気のせいじゃないはず。


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