幸せよりも欲しいものは何ですか?
ある日は春樹の家で、2人でお酒を飲んでた。
お酒に弱い私はすぐに酔う。

この日も私はかなり酔ってしまった。
床に置いてあるクッションを枕として横になる。

「はるきぃ~布団~」

うまく口回らずに私は布団を求めた。

『いやお前マジうぜぇ!!!』

そう言いながら乱暴に布団を渡してきた。
私は顔の半分くらい隠れるまで布団にくるまり、堅く目を閉じた。

酔って色んな感情がグルグルと回る。


ねぇ春樹

愛してるよ

ねぇ ずっと側にいたいよ



私は何も言わずに、目の前に座ってる春樹の手をそっと握った。


『…なによ。どうした?』


私はゃっぱり何も言わずに、そっとその手を引いた。


直後に、すぐ春樹が私の手を握り締めてきた。


『何寂しそうな顔してんだよ?俺何とも思ってないやつを、こんなに何回も毎日のように呼んだりしねぇよ。嫌いなやつにこんな事はしない。もっと自信を持て。情けない顔すんな。な?』


私は黙って頷いた。
私が不安がってる事、何となく感じたのかな。


『ほら、そんな顔してねぇで、さっさと布団入って寝ろ!!!』

「…はぁい」

私はすねたようにベッドの中に入る。

酔っ払ってる私をそのまま寝かせて、春樹もその隣で黙って寝た。
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