爆走★love boy2
息をのみ、先輩から離れて雅紀君にかけよる。



体をくの字に折り曲げて顔を歪め、それでも私の手なんかかりないと言いたげに睨みつけてきた。



「平気?」



「どってことねぇよ」



雅紀君はそう呟くように言って、先輩の方をチラリと見、そのまま行ってしまった。



残された先輩と私の間に、ポツポツと雨が降り始める。



さっきまであんなにいい天気で、夏も近いと思ってたのに。

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