爆走★love boy2
夫や子供の世話をしなくていい時間が限られているから、その時間を有意義に使うんだ。



ってことは、こうしている私たちのほうがよっぽど暇人に映るんだろうなぁ。



私の心臓のうさぎはせわしなく跳ねているから、私も決して暇ではないんだけどさ。



「ちょうど始まるみたいだな」



映画館の前まで来て、上映時間を確認する。



「本当だ。これ、見たかったやつです」



おおコケしたつまらない作品を指さして、私は微笑む。



「じゃぁ、行こうか」



なにも知らない先輩はポップコーンとジュースを私に買ってくれて、それから会場へとはいって行ったのだった。

< 86 / 218 >

この作品をシェア

pagetop