教えて?センセ。
あたしは心臓が止まるかと思った。
先生はあたしの頭からスルッと手をどかした。



「こんにちは。長谷さんのお母さん」


「え。ど……どちら様?」


「前園先生の代わりの須藤です」



あぁ!っとお母さんは手を叩いた。



「どうもすみません…ほら、愛美もっ」


「ありがとう、先生……」



先生はにっこりと笑った。



「じゃあ俺はこれで。」


「あ、はい!愛美、あんたは寝ときなさい」



あたしはベッドから先生の後ろ姿を見送った。
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