傷の行方
大きな声で話をしているから


声がもれて内容が聞こえた


「俺は結婚の挨拶までしたんです!


彼女を辞めさせないと俺は結婚できない


どうにかしてください」


と言っている


目の前の会社の上司は


「どうにかって理由がない 君ね少し考えて


連絡してくれないか」



と言った時私の何かが切れた


「私の邪魔をしないでほしい」


そうつぶやいた


すると携帯を耳から離して


上司が私に「ちょっと待ってね」と言った


私は始めて上司の前で


あっちの世界の人間になってしまった

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