傷の行方
横になると


「リンパ腺の腫れを確認します」


と言って


私の下半身に手をあて


急に下着の中へ手を入れた



「先生そんなところに


リンパ腺なんかないって知ってます」



と私が言うと



「ん?ここはどうかな?」と


完全にセクハラ行為を始めた



私の身体は熱が40度近く



フラフラな状態だった



けれど 力を振り絞り



「もう大丈夫です」と言うと


「いいんですか?」と言って



下着の中の手をゆっくりどかし


私を見て笑った



私は恐怖というよりも


慣れていることが怖かった


被害者は他にいるはずだと思った




そして改めて昼間


院長がいる日で


その医者のいる日に

病院へ向かった
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