傷の行方
あのエコーに映っていた子と一緒に


消えてしまいたかった



公園で倒れている私を


母親が見つけた



遠くから声が聞こえる



私の名前を母親が呼んでいる


私は母親にしがみついて


泣いた


すべての 悲しみは


私が自ら 呼んでいたのかも知れない



それをいつも 人のせいに


してきたのかも知れない



自分が悪い


私は 自分を責めた


少しの間 母親になれたこと


今でも 忘れない


忘れてはいけない


奇跡的にできた子



これで もう奇跡はおきないと


言われた



その時から


彼と肉体関係をもたなくなった



彼も望まなくなった



彼との関係もぎくしゃくしていった


私は


「別れてもいいよ。


健康な人と肉体関係をもって



もしも子供ができたら


別れよう」と告げた

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