傷の行方

家にお金を入れるのには



コンビニや本屋のバイトだけでは



時給が低すぎたのもあり



私は一生懸命働いた



何より先に書いたように



そこで「愛」を探したかった


バイト先ではたくさん



悩みを抱えているおばさんがいた


看護師で働いて


夜はバイトをして痩せている人



旦那さんと死別して


息子さんに手をやいてる人



私ぐらいの年齢の娘を



養子にだして会いたがっている人


皆心にどこかぽっかり穴があいていた


荒れた手で悲しみを隠すように見えた



そして私のことを


皆可愛がってくれた



食事もでて 奥さんの手料理だったり


お弁当だったり


皆で食べながら たくさん話をした


お客さんの話も時々していた


チップをもらったら


奥さんに渡して 給料日にくれたり


中々経験できないこともした



やってはいけないことがあった