雨色

          ~翔~


どれくたいの時間が経ったんだろう・・・いつのまにか、額に零れ落ちていた涙が乾いていた。

空気が悪いのは俺が泣いたせいだけではない、みんな・・・母さんや父さん、俺までもが・・・自分を責めて流した空気だった。

その沈黙をやぶったのが、母さんだった。

「翔・・・どうする?母さん達は明日にでも病院に連れていきたいの・・・でも・・・」

母さんも言葉をなくしたみないだった。下を向いて涙を必死にこらえてる、母さんの横顔をみると、なんだか胸が痛かった。


「母さん・・・俺・・・病院いくよ・・・」

俺は母さんを見て、そういった。

「え・・・でも・・・学校は・・・・」

母さんはまだやっぱり・・・俺のことを気にしてる。

「いいんだ・・・体を休めて・・・ゆっくり学校には行くから・・・」

声が震えて上手く言えなかったけど、ちゃんと届いたようで
父さんも母さんも、私宅をしなさいって言って、弟とリビングを出て行った。
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