桜ノ籠 -サクラノカゴ-
目の前に、見事な桜並木。
緩やかな坂道を彩る桜色が、どこまでも続いているかの様にーー
「綺麗……」
歩きながら、続く桜色に見惚れていると、
「伽羅ちゃん!」
不意に呼ばれ、辺りを見回す。
すると、
緩やかな坂道の上、桜並木の中に現れた、
青磁先生の姿。
「青磁先生っ」
思わず駆け出す。先生のもとへーー
「青磁先生!私っ、来れました!ここまで自分一人で」
そう言いながら、青磁先生に近付くと、
青磁先生は私の肩を抱き寄せ、
「頑張ったな、伽羅ちゃん」
そう言ってくれた。