冬の日の犬のお話
飲まず食わず、精魂つきはてた弥助は、それでもなんとか村にたどり着き、三日三晩眠り続けた。
それでも、年老いた母親が看病しての、ようよう目をさました。

西軍の負けいくさは村にも伝わっておっての、せがれを送り出した村人が藁をもつかむ気持ちで弥助を訪ねてきた。
弥助は首を横にふるより言葉を持たんじゃった。

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